ご質問にお答えします。
大変恐縮ですが、作業時間の都合上、今回は前後半とさせていただきます。
他の候補者の方々と考えを比較したいというお声もありますので、取り急ぎ要約したものになりますが、お手隙の際にでもご一読ください。
■天満宮や国立博物館など、観光地として隣接する太宰府市に大きく水を開けられてしまっている。
■国内外からの観光客を誘導することは考えているか。
残念ですが、まず前提として現時点で筑紫野市内に近隣市町村に優位性のある施設やコンテンツはありません。
どれだけ
「いや、○○があるよ」「筑紫野市には実は○○もあるんです」
と叫んだところで
「自分で長所と思っているもの」
は残念ですが、自己満足にしか過ぎません。
どれだけ列挙してもセールスポイントにならないんです。
それを認める、選ぶかを決めるのは「相手」だからです。
そもそも規模感や見た目のインパクトで「太宰府天満宮」という全国区のブランドに挑んで勝てるわけがないんです。
では、どうしようもないのか。
逆です。
ここ数年で、圧倒的に流れが変わりました。
■追加更新:湯町(二日市温泉)は今後どうPRしていくべきか
まず客層の分析が必要です。
観光知名度で圧倒的な太宰府天満宮へ個人旅行でお越しになる方々が想定している滞在時間は平均90〜120分です。
しかし、実際スムーズに参拝すれば所要時間は10〜15分。
コロナ禍で参道にある多くの店も入れ替わり「伝統的な日本の工芸品や小物」を扱うお店より、若者をターゲットにしたお店が増えました。
もともと修学旅行を含め、学生が多く訪れる場所なので当然ですが、その一方で、インバウンドのような九州外からお越しになる「THE古都」「THE日本」を期待される方々の滞在時間は確実に短くなっています。
理由は単純に「おしゃれな店」というだけなら天神なりに行けば似たようなお店がいくらでもあるからです。
基本的に国内向けではないのでご存知ない方が多いと思いますが、インバウンドに向けたアクティビティで、圧倒的な人気だったのは実は「山登り」です。
しかも、天満宮のすぐ横にある四王寺山や宝満山ではなく「基山」です。
「ローカル路線に乗り、隣の県まで移動し、ちょっとだけ歩いて眺めのいい頂上でお弁当を食べる」
私たちにすれば小学校の遠足レベルで、全く興味が湧きませんが、実際にこの「体験」こそが日本の公共交通機関の安全安心と治安の良さを満喫することができる非常に強いキラーコンテンツです。
この応用が原鶴温泉でのホテル運営でした。
原鶴(福岡県朝倉市)といえば皆様の想像されるとおり「古い」「距離的に中途半端」「特に何もない」「わざわざそこじゃなくても...」という雰囲気の温泉地ですが「バスに乗る」「道の駅で食材を購入する」という「体験」をベースとして多くの外国人観光客に宿泊いただいておりました。
それから考えればまだ何もないとは言え、西口が新設され利便性に優れ、天拝山や長い歴史を擁する二日市温泉には伸び代しかありません。
もちろんこの「体験」は観光業だけにしか使えないものではなく、筑紫野市内にあるさまざまな業種に取り入れることが可能です。
これらは市内にある様々な企業や商店の経済活性化に大きく寄与できると考えております。
